喜に乗じて諾を軽しくすべからず

「喜に乗じて諾を軽しくすべからず。酔に因りて嗔を生ずべからず。快に乗じて事を多くすべからず。倦に因りて終を鮮くすべからず」(菜根譚)

一つ目は喜び余って軽々しく了承するな。普段なら断ることでも気分がうわついていると冷静な判断ができないということはありそう。

二つ目は酔っぱらって怒りを撒き散らしてはいけない。これもやってしまいがち。酒を呑むと気が大きくなり、迂闊なことを言ってしまったり、大言壮語を吐きがち。酒は飲んでも呑まれるな。

三つ目は気持ちがのっているからといって、いろいろなことに手を出してはいけない。興奮状態だとあれもやろう、これもやろうと気持ちだけが先行して、その挙句に何もできないということがある。勢いだけだと十中八九、継続できない。既存の習慣にしっかり組み込まないと続けられない。

四つ目は飽きたからといって物事を中途半端にするのはあかんでと言う意味。何かを始めたはいいが、やっているうちに新鮮味がなくなり、いつの間にかやらなくなるということがよくある。やりたくないなという場合は無理に続けることはないかもしれないが、ある程度続けていく中で、「こうしたらいいのではないか」「ああしたらいいのではないか」と工夫できるところを見つけて、新たな面白さを発見することもある。

「~しないように」という発想はあまり効果的でないような気もしている。「~をする」に言い換えてみよう。

「他人からの誘いについて自分にとって本当に望ましいものか考える」「酔ったなと思ったら水を飲む」「気分が良い時こそ足元を確認して毎日の日課をこなす」「あきても続けられる工夫をする」少し微妙なところもあるが、こっちのほうがこう対処すればいいんだなというのが分かる。具体的な行動に落とし込めば、したくないことをしないように持って行くことができると思う。「~してはいけない」ということはよく言われるが、「~する」に変換していきたい。

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