「幸福であるのは、たやすいことではない。自分自身の中に幸福をみつけるのは至難のわざであり、他の場所でみつけることなど不可能である」(シャンフォール「性格と逸話」 ショウペンハウエル「幸福について」からの孫引き)
幸福は己の中に見つけなければならない。「山のあなた」のように外に探し求めていても見つからない。外にあるもの、諸行無常のものではない、永遠なるもの…。金剛石の如く傷つけられぬもの。
これを手に入れれば幸福になれる、この目標を達成したら幸福になれる、というように幸福に条件付けをしてしまうのが普通だと思う。そこに違和感を覚えてはいたが、ではどうするのかということがわからなかった。
何でもよいから、毎日小さなことでも、コツコツと積み上げることから始めることに取り組んでいる。とりあえず読書を毎日、数ページでも読むということを続けたら、前よりも読めるようになったような気がする。やる気が出なくても続けることで自分も満足できる。今この瞬間に幸福になることができる。こうなったらああなったらと言っていたら、いつまでたっても幸福を感じることができない。
他にしていることと言えば「感謝する」ことだ。胃痛がしても、怖くても、とりあえず「ありがとう」と唱える。特別ありがたいことではないのだが、とにかく唱える。唱えているともしかすると本当にありがたいことなのかもしれないと少し思えてくる。
すぐになんとかなるわけではないが、少しでも前向きな感情が出てくる。それが新鮮だった。何か嬉しいことや良いことがなければ感謝や喜びの言葉を使うわけがないという思い込みがあった。自分にとって不都合なことでも、「ありがとう」ということで、物事の違う側面を見るきっかけになる。
小さなことでも続けることが大事だと思う。満足してやめてはいけない。どんなに正しいやり方でも三日坊主で終わってしまったら何にもならない。
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