「斗室の中、万慮都て捐つれば、甚の画棟に雲を飛ばし、珠簾に雨を捲くを説かん。三杯の後、一真自得すれば、唯だ素琴を月に横たへ、短笛を風に吟ずるを知るのみ」(菜根譚)
とても風流だ。こういう感慨を抱けるようになりたい。いつも何かに追い立てられるように生きている。性分もあるのだろうが・・・。
漠然とイメージの中でそうしたいというだけで明確にこうするというところまで行けていない。
どんな場所にいても、精神状態が穏やかになるようにすればよいのか。心をコントロールするという方向はあまりよろしくない。失敗の可能性が高い気がする。
理念としてはよくても、実際にそこに向かおうとするとなかなか困難である。
キャンプなどで一時的にそのような感覚に至れることもあるか。いや、部屋の中でも外界の情報を遮断したり、軽く酒を飲むことは今でも可能なはず。
普段の生活の中で、このような考えに浸れる時間を少しでも持つことによって、心が潤うということがあるだろう。
雰囲気に酔うだけでなく、可能な限り自分の生活にどうすれば取り入れることができるか考え、試行錯誤を重ねていきたい。
あれこれ考えることをやめれば、確かに自由な境地と言えるかもしれないが、実際はかなり難しい。すぐに邪念、妄想、恐怖が入り込み、考えたくないことばかり考えてしまう。
だから「考えることをやめよう」と考えるより、全く別のことをやって、相対的に、嫌なことを考えている時間を減らす作戦をとろうと努めている。
考えないようにしようとすると、逆にそのことが頭から離れなくなってしまう。解決できないからこそ問題になっていると捉え、別のことに目を向けることにより、気づけば少しはマシになっているという状態に持っていければと思う。
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