病に遇ひて後に強の宝たるを思ひ

「病に遇ひて後に強の宝たるを思ひ、乱に処して後に平の福たるを思ふは、蚤智にあらざるなり。福を倖ひて先づその禍の本たるを知り、生を貪りて先づその死の因たるを知るは、それ卓見なるか」(菜根譚)

失敗をしないと人は本当の意味で学ぶことができないというのも一理あると思うが、失敗せずとも他人から学ぶこともできると思う。

歴史に学ぶこともそれにあたる。全く同じ事例ではないが、人のやることは似たり寄ったりなところが多いため、参考になる部分があるだろう。

ただ注意したいのが、歴史だけでなく他分野の勉強においても、往々にして「役に立つことはないか」と邪念が入り込むことだ。

役に立つか立たないかということは、事前には分からないのだから、先入見に囚われることなく、虚心坦懐に過去の歴史を学んだり、本を読んだりしたい。

「凡人は経験に学び、賢者は歴史に学ぶ」ということか。自分も御多分に洩れず凡人だが、先人の経験を生かすというのはなかなか難しい。

少しでも前に進んでいればいいなと思う。毎日古人の言葉に触れることによって、少しでも自分の血肉になっていればと思う。

単なる知識では応用ができない。自分の中で熟成させる必要がある。焦る前に自分のできることをやろう。

「幸福になりたい」「長生きしたい」と思うのは人情だが、その気持ちが大きくなりすぎてしまうと、返って状況を悪くしてしまう。

適切な範囲、バランスをとるのが難しい。これも頭ではわかっているのだが・・・。

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