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寂を嗜む者は、白雲幽石を観て玄に通じ

「寂を嗜む者は、白雲幽石を観て玄に通じ、栄に趨る者は、清歌妙舞を見て倦むを忘る。唯だ自得の士のみは、喧寂なく、栄枯なく、往くとして自適の天にあらざるはなし」(菜根譚) 本当はこの境地が理想なのはわかる。だからといって、喧騒や煌びやか...
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都て眼前に来たるの事は、足ることを知る者には仙境にして

「都て眼前に来たるの事は、足ることを知る者には仙境にして、足ることを知らざる者には凡境なり。総て世上に出づるの因は、善く用うる者には生機にして、善く用ゐざる者には殺機なり」(菜根譚) こんなふうに考えることができればなと思う。「知足...
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炎に趨り勢に附くの禍、甚だ惨にして亦甚だ速やかなり

「炎に趨り勢に附くの禍、甚だ惨にして亦甚だ速やかなり。恬に棲み逸を守る味はひは、最も淡にして亦最も長し」(菜根譚) 「炎に趨り勢に附く」というのは権力に群がることを意味するようだ。であればその結果が無惨というのも頷ける。最初に読んだ...
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山河大地も、已に微塵に属す

「山河大地も、已に微塵に属す、而るを況んや塵中の塵をや。血肉身軀も、且つ泡影に帰す、而るを況んや影外の影をや。上上の智にあらざれば、了了の心なし。」(菜根譚) 山河大地もやがては塵と化してしまう。自分の肉体など言うに及ばず。そのすぐ...
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石火光中に、長を争ひ短を競ふ、幾何の光陰ぞ

「石火光中に、長を争ひ短を競ふ、幾何の光陰ぞ。蝸牛角上に雌を較べ雄を論ず、許大の世界ぞ」(菜根譚) どうしても自分が生きている範囲がすべてだと錯覚してしまう。視野が狭窄してしまう。 少し俯瞰してスケールを大きくすると、今の自分...
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桃李は艶なりと雖も

「桃李は艶なりと雖も、何ぞ松蒼柏翠の堅貞なるに如かん。梨杏は甘しと雖も、何ぞ橙黄橘緑の馨冽なるに如かん。信なるかな、濃夭は淡久に及ばず、早秀は晩成に如かざることや。」(菜根譚) 「艶」も「甘」も魅力的だが、あまり長続きするものではな...
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歳月は本長くして、忙しき者自ら促す

「歳月は本長くして、忙しき者自ら促す。天地は本寛くして、鄙しき者自ら隘くす。風花雪月は本閒にして、労攘の者自ら冗しくす」(菜根譚) 人生の長さについては、セネカの「人生の短さについて」と同じ趣旨だと思う。本来は長いはずなのに、人が自...
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喜に乗じて諾を軽しくすべからず

「喜に乗じて諾を軽しくすべからず。酔に因りて嗔を生ずべからず。快に乗じて事を多くすべからず。倦に因りて終を鮮くすべからず」(菜根譚) 一つ目は喜び余って軽々しく了承するな。普段なら断ることでも気分がうわついていると冷静な判断ができな...
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善く書を読む者は、手の舞ひ足の蹈む処に読み到らんことを要して

「善く書を読む者は、手の舞ひ足の蹈む処に読み到らんことを要して、方めて筌蹄に落ちず。善く物を観る者は、心融け神洽ぐの時に、方めて迹象に泥まず」(菜根譚) どちらも見かけに惑わされることなく、その奥を見極めることができて、はじめて物事...
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世人は心の肯ふ処を以て楽となし、却って楽心に引かれて苦処にあり

「世人は心の肯ふ処を以て楽となし、却って楽心に引かれて苦処にあり。対して、達士は心の払る処を以て楽となし、終に苦心の為に楽を換へ得来る」(菜根譚) そりゃそれが出来たら苦労せんわと思ってしまうが、ただ最近嫌なことに対して「ありがとう...
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